久幸繙文

2005年 帝都物語

無計画

物語の始まりは、あまりにも無計画に始まった。生来、緻密な計画を立案から遂行に移せたためしがない私だが、流石にここまで無計画に始まるのもどうかと思ふほど、私は着の身着のままでバスに乗った。いくらその日が会社の宴会だったとはいへ、何も家を出る段になって衣服の準備をする必要はないのであり、乗車場のキヨスクでバナナを探してみる必要はない筈だ(会場にてバナナを持ち合はせするという謎の計画によるのだが、結局持ってきたのはPaGeさんだけだったりする)まあ要するに、私の無計画ぶりがいかんなく発揮されたということらしい。……着く前から課題を残してどうするつもりなのだらう。私という奴は。

果たして、出発5分前にバス停留所に到着し、分る分らぬも考へる間もなくバスに飛び乗った私は、その場でポケットの中から携帯電話が消えてゐることに気付いた。地下鉄で落としたか。まあ、帰りに取りに行けば良からうと見切りをつけて、私は阪神高速へと入りつつあるバスの車窓を眺めてゐた。携帯がなければ待ち合わせのしようもないといふ事実は、取り敢へず考へないことにして。

死のバスロード

私がこの時乗ったのは、多分当時の東京-神戸間の最安移動手段であらう青春ドリーム神戸号。片道5000円かっきり。往復なら9000円で行けるといふ素晴らしいバスだ。但し青春ドリームなんて大仰な名前が付いてはゐるけど、4列シートの普通の大型バスだった。夜行ではあっても、寝るために必要なものは何一つありはしない。仕方がないので上着を毛布代はりにするが、椅子独特の腰痛はかなり酷いものだった。同じく座りっぱなしである夜行電車は、それでも立つなり歩くなりが出来るからまだ幾分マシだけど、バスではさういふわけにもいかない。おまけに後ろではけたたましい鼾をかけながら眠るおやぢまで出る始末。何がなにやら。

どうやら、のび太君の如くいついかなる時でも瞬時に寝られる事が、格安夜行バスに乗るための最低必須技能らしい。そんなことをつくづく痛感しつつ、バスは名神から東名高速へと入り、片道600kmの旅を9時間10分かけて何事もなくこなしていった。

初山手線

別に私は鉄道オタクであるつもりはないのだけれど、鉄道には多少なりとも心を動かされるたちは持っている。だから、東京に行くときも、やはり山手線の事は考へてゐた。……まさか東京駅で迷子になるとは思はなかったし、日暮里付近での6複線も凄かったけど、なにより一番驚いたのは、山手線に快速電車が存在しないこと。そんな莫迦な。大阪環状線をみてみろ。やれ大和路快速だの紀州路快速だの……あれ? 確かに、大阪環状線にも完全に環状運転を行う快速は存在しない。さうか。環状線ってさういふものなのか。まあ確かに、環状線は駅、分岐、カーブなどが多いために制限速度が非常にトロい。だから快速なんて走らせても意味がないんだらう。

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並走する路線が時間帯によって快速運転する模様。但しそれはあくまでも通勤時間帯を避けていて、通勤時間帯に快速電車を増発させる神戸線や大阪環状線とは趣旨が異なっていることを書き付けておく

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加へて、E231系電車の車内にはでかでかと液晶ディスプレイがついてゐるわ、なにやら椅子の形がユニークだわ、隣には新幹線が堂々と走るわ、車内放送が録音だわ、駅の到着発車音が駅毎に違うわ、エスカレーターは左側で立ち止るわ、とにかく違和感だらけ。まさか、同じ日本国でここまで文化の違う鉄道が存在するとは思ひもよらなかった。まさにカルチャーショック。

XML Master Basic V2受験

戸惑ひながらもどうにか待ち合せの場所にたどり着き、しばらくの間ボーッとしていたら、PaGeさんに「もしかして某チャンネルの人ですか?」と声をかけられた。私が「某Xの人です」と答へると見事にコンタクトに成功。続いて砂糖さん、哀さん、石川さんが到着。やや時間的にきはどかったが北村さんも無事到着。で、何故か哀さんだけが私を一発で誰か当ててしまふ。本人曰く「雰囲気がドジッ子っぽそう」……同属共感だらうか?

そんなこんなでXML Master Basic V2を受験――する前に、狭い会場の受付けで5人もの人間が写真は撮るわバナナは食うわの迷惑行為で、今にして思へば、よくもまあ放り出されなかったもんだ。その分、受付嬢や他の受験者の方々は惜しみなく冷たい視線を注いでくれたわけだけど。

試験そのものの感想は以下の通り

  • 入室して手続きを終へるといきなり試験が始まる。心の準備はもっと前からしておく事
  • よりにもよって一問目からXSLT変換の問題が出され、無茶苦茶焦る。どうやら問題は受験者毎にシャッフルされて出題される模様
  • 問題はPC画面をチェックボックス又はラジオボタンによる4択ないし5択の選択形式。但し問題によっては『資料』として別ウインドウを開く必要がある
  • 正直ユーザインターフェイスは最悪に近い。ウインドウをアクティブにする為にクリックすると、それだけで回答のチェックが入ったりする。問題を進める前にもう一度回答を確認しておいた方がよい
  • 問題自体はXMLSchema XSTL DTDが中心。周辺規格やXMLについての基礎知識、NameSpaceについても多少出題された
  • 途中からXMLSchemaを読むのが嫌になってくる
  • あとでマークしておいた問題の再検討も出来る。が、そんな気力は残らなかった
  • 問題には必要な情報と不要な情報が混ぜられて出題されるため、問題の意図を如何に読み取るかが肝腎。正直、先に選択肢を見てから問題を読み出しても良いと思ふ
  • で、かくいふ私は得点率84%で合格。ただ、一緒に受けた人は全員90%台で、結構悲しいかったりする。正答率98%って何よ…
  • 多少XSLTを弄った経験のある人なら、DTDとXMLSchemaさへ勉強してれば合格出来ると思う。同じ結果を出す別のやり方を知ってゐるかを問ふ問題が多い
  • といふか、XML利用歴実質数ヶ月の私でも合格出来た試験だって

と、まあ、ともあれ、全員合格出来て良かった良かった。

#xsltオフ会

試験終了後にPiroさん、ろばQさん、kiyoさんと合流して総勢9名と俄然賑やかになったは良いけど、真昼の渋谷に9人も受け入れてくれるやうな懐の深い飲食店はさうさうなく、半ば昼食難民と化してさまよってゐた。おまけに、そんな集団組を受け入れて下さったありがたきロイヤルホストでは1時間以上追加注文もなく水を飲みながらだべる迷惑客となってたし。これが日本人の持つ数の力なのだろうか?

その中その後で、Piroさんは魔改造品を披露し、秋葉原のメイド喫茶にて北村さんが注文したアイスココアは一向に来る気配はなく、哀さん、Piroさん、kiyoさん、cho45さんと別れ、残り部隊でカラオケに行けば、Pageさんが激しくキューティーハニーを歌ふし、ろばQさんはネタに走りつつ突然超絶的歌声を発揮してくれるし、北村さんと石川さんは情熱的に歌ふ。……私? 私の歌に一貫性など求められても困るね。その後の夕食でもろばQさんと私とPaGeさんはひたすら喋る喋る。旭日昇天。侃々諤々。まさしく談論風発の様。ただ、北村さんと石川さんが話題から外れてしまったのは申し訳なかった……。

ともあれ、名残惜しさ200%でありながら、時間が来たので解散して東京駅に戻る。そしてバスの途中の休憩場で土砂降りに巻き込まれるなどがあったし、バスはやはりきつかったが、どうにかこうにか無事に家に帰り着き、帰った瞬間にバタンキュー。

総括

今回、初めての遠征オフでしたが、想像していた以上に楽しませていただきました。オフ会ってこんなに楽しいものなのかと知ったこと。これが、今回得た最高の収穫だと思います。みなさん、お疲れ様です。そしてありがとうございました。

久樹 輝幸