コピー制禦の果てに残るもの

継承出来ない文化など文化ではない。ただの流行りだ。

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正直言つて、記録メディアがどんどん駄目になつて行く、と言ふか、どんどん次世代メディアに交替して行くやうな状況で、DVD-Rとか-RAMとか-RWとか+RWとかに記録する事をユーザに要求するDVDレコーダは最う魅力が無いんだよな。RDのやうにネットワーク經由でコピー出來るのが良いのだけれども、例のデジタル放送の場合、それが出來ないから問題。CPRM對應のDVD-RAMかDVD-Rにしか保存しちや駄目、つて何うよ。要は「TV番組は保存するな」と云ふ事なのだらうけれども、後世に殘せないやうな形で發信される文化つて何なのだらう。

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日本のアニメは世界に誇れる文化だ――と、胸を張る人とがいる。私はあまりアニメを見る人間ではないが、たまに見たいと思うときもある。大抵、それは放送が終了したアニメであり、レンタルビデオ屋などから借りてきて観ることが多い。そこで「なるほど、これは良い作品だ」と思えば、ダビング(複製)して手元においておきたいと思うとする。しかし、それは必ずしも成功しない。コピーガードがかかっているからである。

データを手元におくためには、放送された時点で録画しておくか、高い(ビデオで約5千円程)金額を支払って販売品を購入するかのどちらかを選択しなければならない。ところが、ビデオ自体が廃盤になっていることもある。そうなれば、もはや手に入れる手段は個人間の中古オークションしかなくなってしまうだろう。

その上、今普及が急速に進められているデジタル放送では、コピーコントロール(コピーを禁止したり、制限したりすること)はかなり厳しく、実質、録画は出来ても複製は不可能らしい。

感情云々を抜きにして、技術的に見ただけでも、これは非常に深刻な事態ではないだらうか。現在、アニメや音楽などのコンテンツの流通メディアとして主流なのはCDやDVDといった光ディスクである。しかし、光ディスクは原理上、記録データは数十年ほどしか持たないと言われている。ネットで配信した場合はHDに記録されるが、HDの寿命は長く見ても5年である。それが壊れてしまえば、もう二度と中のコンテンツを見ることはできなくなる。

少なくとも今の技術では、記録メディアは壊れる事が前提になっている。だからデータの二重、三重バックアップが必要なのだ、と、これほどまでに叫ばれているのだが、肝腎のデータ側の業界は、全く逆の道をひた走っている。おそらく、このままでいけば、40年後、40年前のアニメを観ることは非常に困難になっているだろう。高額な著作権料を支払い続けた者のみが、古きよきアニメを楽しめる時代が来るのである。

アニメは、確かに日本の技術力の一つの結晶かもしれない。だが、後世へ残せない文化に、いったい何の意味があるのだらう――アニメは、本当に文化となり得ているのだらうか。

追記

政府内にも、この現状を問題視する声はあるらしく、著作権法や産業保護との兼ね合いから議論が進められているらしい。どのみち本質的な――コピーコントロールは文化の継承性を阻害するという――問題は解決しそうにはないが、とにかく少しでも良くなることを願うばかりである。

そもそも、一番問題なのは、たとえ放送から70年が過ぎて著作権が切れたとしても、コピーガードを外すことは出来ないということである。メーカ側がその時対処してくれるのであればまだしも、多分やらないだろう。結局、漫画や小説なら紙という形で残るけど、紙に戻せないアニメや映画は、その時代に居合わせた人だけの流行り廃りに過ぎないのではないかと、私は思うのである。

附記

ちなみに、頑強さだけを重視するのであれば、最高寿命なのはMO(光磁気ディスク)であり、メーカ側は50年は持つと言っている。DVD規格であればDVD-RAMが一番らしく、30年は持つといわれている。

逆に最悪なのはDVD-RWで、下手に読み書きができる分かなり耐久性は劣るらしい。

すみません、上の記述は久樹の勘違いでした。そこまで酷いものでもないようです。

もちろん、これは加速試験による推測値であり、保存条件次第ではこれを下回る可能性は十分にある。しかし、メーカ側はデータの損失について補償する気は全くないようだ。したら潰れるだろうが。つまり、どうしようもないのである。

参考